〜きれいごとでは語れない現実〜
高齢者の入居について、表では「社会貢献」「高齢者支援」と言われます。
しかし、実際に貸す側の大家には、なかなか表に出せない“本音”があります。
これは差別でも冷たさでもありません。
経営として、そして人として悩み続ける現実です。
正直に言うと、一番怖いのは「何かあった時」
高齢者に貸すと決めた瞬間から、大家の頭に浮かぶのは一つです。
「もし、部屋で倒れていたらどうしよう」
「連絡が取れなくなったら…」
「孤独死になったらどうなるのか」
夜中に救急車の音がすると、つい入居者の顔が浮かぶ。
これは実際に貸した大家ほど、リアルに感じていることです。
事故物件になるリスク、特殊清掃、原状回復。
現実問題として、避けて通れない話です。
家賃・お金の不安は、きれいごとでは済まない
大家はボランティアではありません。
どれだけ人情があっても、経営として見なければいけない部分があります。
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年金収入だけで家賃は安定して払えるのか
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医療費が増えて、支払いが苦しくならないか
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途中で施設に入ったら、契約はどうなるのか
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短期解約にならないか
「困っているから貸したい」
「でも、経営としては不安」
この矛盾の中で、多くの大家は揺れています。
人として、断りきれない自分もいる
実は多くの大家が、こう思っています。
「自分の親だったら…」
「この人を断ったら、どこに行くんだろう」
冷たい大家だと思われたくない。
困っている人を突き放したくない。
でも、優しさだけでは経営は続きません。
この葛藤こそが、高齢者入居の一番リアルな部分です。
実際に貸してみて分かること
実際に貸してみると、意外な一面もあります。
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思った以上に丁寧に住んでくれる
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近隣に気を遣い、とても静か
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掃除もきちんとしている
一方で、
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連絡が取れない時間が増えて不安になる
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体調の話を聞くたびに心配になる
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定期的な安否確認が必要になる
「貸してよかった」と思う瞬間と、
「やっぱり怖い」と思う瞬間が、常に同時に存在します。
大家も人間です
高齢者に貸すことは、
単なる契約ではありません。
大家はこう祈っています。
「どうか、何も起きないでほしい」
「今日も元気でいてほしい」
ビジネスと人情の間で、
毎回、心の中で覚悟を決めています。
高齢者に貸した大家の本音は、こうです。
優しさだけでは割り切れない。
でも、冷たくもなれない。
これが、現場にいる大家のリアルです。


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