シニアに貸すリスクを、民間だけで背負えるのか
住宅困難者制度が機能していない現実
国は「住宅確保要配慮者(住宅困難者)」制度を作り、
高齢者・低所得者・障がい者が住まいを確保しやすくする仕組みを整えました。
しかし現場では、
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届け出物件が極端に少ない
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実質的な大家側メリットが乏しい
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何か起きた時の責任の所在が不明確
結果として、制度はあるが、使われていない状態に近いのが実情です。
「制度を作った=解決した」
この行政の姿勢こそが、今の住まい問題の根本的な弱点だと感じます。
本当に必要なのは「国が直接リスクを引き受ける仕組み」
この問題を解決するためには、国が一歩踏み込む必要があります。
例えば、
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家賃を年金から自動引き落としする仕組み
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孤独死が発生した場合、
原状回復・残置物処理を国または公的機関が請け負う制度 -
大家が「貸したことで損をしない」明確な保証
こうした実務レベルでの支援がなければ、
どれだけ制度を増やしても現場は動きません。
このままでは10年後、大きな社会問題になる
今はまだ「一部の人の問題」に見えているかもしれません。
しかし、10年後には確実にこうなります。
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高齢単身者が急増
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借りられる部屋が極端に減少
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医療・福祉・住まいが分断された社会
住まいは「生活の基盤」です。
ここが崩れれば、すべての支援が後手に回ります。
責任を民間に押し付けない仕組みへ
シニアに貸すリスクは、間違いなく存在します。
だからこそ、
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大家が悪い
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シニアが悪い
という二項対立ではなく、
国が責任を持って支える仕組みが必要なのです。
制度を作るだけでなく、
「貸しても大丈夫」と大家が思える現実的な後ろ盾を。
今、動かなければ、
この問題は必ず“住まいの社会危機”として表面化します。



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