ここ最近、帰化制度、民泊制度、投資ビザの許認可制度など、外国人を取り巻く法制度が大きく見直されようとしています。
「規制強化だ」「排外的だ」といった声もありますが、私はそうは思いません。
問題は“遅すぎた”のではなく、この10年の制度そのものが、あまりにも曖昧で危うかったという点にあるのではないでしょうか。
① 曖昧な制度が生んだ「現場の混乱」
不動産業界をはじめ、現場で外国人と向き合ってきた立場から見ると、制度の穴は明らかでした。
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不動産会社の説明責任が不十分なまま契約が進む
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行政書士事務所でも、実質的には資格を持たない事務員が対応
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ビザの理解不足、生活ルールの説明不足のまま来日・入居
結果として、ルールを守らない外国人が増えたのではなく、「ルールをきちんと伝えない受け入れ側」が増えてしまったというのが実情です。
② 問題は「外国人」ではなく「受け入れ態勢」
ここを履き違えてはいけません。
日本はすでに多くの業種で人手不足が深刻です。
介護、建設、農業、宿泊、製造業、運送業――
外国人の力がなければ回らない現場が数多く存在します。
だからこそ、
「外国人はいらない」
「日本人だけでいい」
という一方的な議論は、現実を見ていない無責任な主張です。
問題は受け入れる側の準備不足なのです。
③ 「緩さ」は優しさではない
これまでの制度は、一見すると外国人に優しい制度に見えました。
しかし実際は、
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生活ルールを教えられず孤立する
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契約内容を理解しないままトラブルになる
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ビザ更新ができず突然帰国を迫られる
こうした事例が後を絶ちません。
曖昧な制度は、外国人にとっても不幸を生むのです。
④ これから必要なのは「排除」ではなく「整備」
制度の見直しは、外国人を締め出すためではありません。
本来必要なのは、
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きちんとした審査
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明確な責任の所在
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生活・契約・文化の丁寧な説明
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不動産・行政・受け入れ企業の連携
これらを整えた上で、**「来る人にも、迎える側にも責任がある制度」**を作ることです。
まとめ
外国人制度の見直しは、日本がようやく「本気で受け入れる覚悟」を持ち始めた証だと私は感じています。
排除でも、放置でもない。
必要なのは、秩序ある受け入れと、現場に即した制度設計。
日本がこれからも選ばれる国であり続けるために、
今こそ、感情論ではなく現実を見た議論が必要なのではないでしょうか。


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