リースバックの闇、デメリット
リースバックを考える前に、まず自宅の価格を把握することが大切です。国土交通省が運営する「不動産情報ライブラリ」から公示価格を調べられます。
この公示価格に1.1倍を掛けると、おおよその実勢価格が算出できます。これを確認することで、自宅の適正な売却価格を見極める第一歩になります。
リースバックのデメリット
- 賃貸料が高額になる可能性:
自宅を売却し、リースバックによって同じ物件に住み続ける場合、その賃貸料が高額になることがあります。例えば、以前支払っていた住宅ローンよりも賃貸料が高くなるケースもあり、その結果、月々の支出が増加するリスクがあります。賃貸料が市場の家賃相場より高く設定されている場合は、特に注意が必要です。 - 所有権の喪失:
リースバックを利用することで、物件の所有権を売却した相手に移転することになります。これにより、将来的に物件の価値が上昇した場合、その利益を得ることができません。所有権を持たないことは、長期的な資産形成の面で不利になる可能性があります。 - 契約終了後のリスク:
リースバック契約は基本的に賃貸契約です。契約期間が終了すると、オーナーが契約の更新をしない場合、住み続けることができず、立ち退きを求められる可能性があります。これにより、計画していなかった引越し費用や新しい住まいの確保が必要となるリスクがあります。 - 再購入の条件が厳しい:
リースバック契約には、再購入オプションが含まれることもありますが、必ずしも認められるわけではありません。また、再購入できる場合でも、売却価格と比較して高額な価格が設定されることが多く、資金面での負担が大きくなるリスクがあります。 - 高額な手数料や税金:
リースバックを利用して物件を売却する際、仲介手数料やその他の手続きにかかる費用が発生します。また、売却益に対して譲渡所得税がかかる場合もあり、最終的に手元に残る資金が予想より少なくなることがあります。
契約時に確認すべき重要事項
- 賃貸料の設定を確認する:
リースバック後の賃貸料が高額にならないか、事前に市場相場と比較して確認することが大切です。賃貸料が高すぎると、長期的に見て支出が増加するため、月々の支払いが生活費にどう影響するかを考慮しましょう。 - 再購入のオプションを確認する:
リースバック契約をする際には、再購入が可能かどうか、またその条件について契約書に記載されているかを確認することが重要です。再購入の際の価格設定についても、事前にオーナーとしっかり話し合っておくと安心です。 - 契約期間と更新条件を確認する:
リースバックの賃貸契約の期間がどれくらいか、また契約終了後に更新ができるのかを確認しておくことが必要です。特に契約期間が短い場合、更新できずに早期に退去を求められるリスクがあるため、将来的に問題が起きないように事前に確認しましょう。 - 信頼できる業者を選ぶ:
リースバックは不動産会社が仲介に入ることが多いので、信頼できる業者を選ぶことが重要です。過去の実績や口コミ、評判などを調べ、契約内容を十分に理解したうえで契約を結ぶようにしましょう。不透明な費用や条件がないかも注意が必要です。 - 資金計画を立てる:
リースバックによって一時的にまとまった資金を得ることができますが、長期的に賃貸料を支払うことになります。そのため、将来の生活費にどのような影響があるのかをよく考え、無理のない資金計画を立てることが大切です。予期せぬ支出に備えた計画を持つと安心です。
まとめ
リースバックは、自宅を売却して資金を得ながらも住み続けられる手段ですが、高額な賃貸料や所有権の喪失といったリスクも伴います。短期的な資金調達が必要な場合には有効な手段ですが、長期的なデメリットを考慮し、慎重に検討することが重要です。
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