― 外国人人材受入れの盲点「銀行口座」という壁 ―
私がこれまで外国人就労者や留学生の支援に関わる中で、
最も気にかけてきた問題の一つが「銀行口座の開設」です。
在留資格があり、住民登録も済み、住居も確保できた。
しかし、給与を受け取るための口座が作れない。
この現実が、いまだに存在しています。
ここ2〜3年で状況は多少改善され、
一部の支店では柔軟な対応をしてくれるケースも出てきました。
しかし、それは“例外的”な対応であり、全体としては依然として高いハードルが残っています。
特に都市銀行では、
「日本に6ヶ月以上滞在していないと口座開設が難しい」
という運用が続いているケースも少なくありません。
一方で、「ゆうちょ銀行なら作れる」と言われることもあります。
確かに開設自体は比較的しやすい傾向がありますが、過去には為替取引の制限があり、海外送金が実質的に困難だった時期もありました。
送金手数料がとても高い
生活インフラとして十分に機能しているとは言い難い場面もあったのです。
では、なぜここまで厳格なのでしょうか。
背景には、特殊詐欺などに銀行口座が悪用される事例があります。
帰国予定の留学生が、使わなくなった口座を不正に譲渡・売却してしまう問題も現実に存在します。
金融機関として慎重になる理由は理解できます。
「原則として作らせない」
という方向に偏りすぎてはいないでしょうか。
不正利用を防ぐために、
例えば保証金やデポジット制度を設け、帰国時の正式な解約と引き換えに返還する仕組みなど、
管理可能な方法を検討する余地はあるはずです。
外国人材を「受け入れる」と言いながら、
生活の出発点である銀行口座が整わない。
これは制度の問題というより、
“現場設計”の問題です。
働くことを許可しながら、給与を受け取る環境が整っていない。
それでは、日本は本当に「選ばれる国」になれるでしょうか。
受入れ人数の議論の前に、
まずは生活インフラの整備を。
銀行口座の問題は小さく見えて、
母国に送金をするという。
実は外国人材政策の根幹に関わるテーマだと、私は現場から感じています。
外国人就労者・高齢者の住まい確保・定着支援|企業相談室
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